2014/3/29 土曜日

特別講座(生物実験特別講座)

カテゴリー: クラブ,卒業生,授業・学習・進学 — 漆 @ 17:14:14

今日は看護師・助産師をしている卒業生による白バラカレッジ「女性のこころとからだについて」が行われました。

明日の12時半からはダンス部発表会が行われます。

生物実験特別講座、担当の石渡からの報告です。

首都大学東京の福田公子先生をお招きし、実験講座を開催していただきました。福田先生にはここ数年お越しいただき、恒例となりつつある講座です。

この講座は実験と講義の2本で構成されていて、前半の実験は「ニワトリ胚の観察」、後半の講義は福田先生の研究内容を含めた「勉強と研究の違い」についてです。当初予定していた日は大雪のため、臨時休校、講座も1度中止になりました。しかし、生徒の「どうしてもやりたい」という気持ちを福田先生にお伝えしたところ、お忙しい時期にも関わらず、リベンジマッチを都合つけていただき、開講することができました。それだけの気持ちを持った生徒達の講座なので、内容も非常に充実しました。

ニワトリ胚とはヒトでいう胎児にあたるものです。受精後2日半経過した卵をあけ、中から胚を取りだし、顕微鏡で観察します。胚をつぶさないように、手首のスナップをきかせながらカラを割るのですが、これがなかなか難しいのです。中には卵を砕き、卵黄まみれになっている人も。

なんとか全員カラを割り、胚を取り出し、顕微鏡で観察すると、歓声があがります。動いている心臓や流れている赤血球を観察し、生命の誕生をしっかりと実感することができます。

観察しながら部分の名称を調べていくのですが、ここに出てくる単語はすべて教科書で学習した内容です。脳、眼胞、脊索、体節。普段の授業で学習した内容を体感することにより、一層理解を深めることができました。

講義では「勉強と研究の違い」というテーマで、福田先生の研究のお話をしていただきました。答えがわからない疑問に対し「研究」によって解明されたことが、教科書などに載って学生の「勉強」へとつながる。大学が求めているのは「研究」をする生徒である。そのため、普段の授業でも常に疑問を見つけ、研究のための訓練をするように教えていただきました。

その練習として普段の勉強とは違う頭を使い、疑問を見つけるワークショップを何回かやったのですが、やはり最初は難しい。「勉強」になれている生徒達は目で見た物をあまり疑問に思わなく、素直に受け止めてしまっているようです。しかし、なれていくうちに疑問をみつけ、研究の最初の段階に到達できる気配がしてきました。何より、私たち学校の先生ではなく、それを外部の大学の先生方に評価、褒めていただくというのが生徒にとってはとても良い経験になっているようです。

10名と少ない人数ではありましたが、理系を選択した4、5年生による密度の濃い時間となりました。

 

 

 

 

« 前ページへ次ページへ »