シーナさんついにお別れ
昨日の帰り、4年C組のホームルームをのぞいてみました。合唱祭関連の連絡が続いているようだな、と思いながらそのまま廊下にいると、パッと蛍光灯が消えました。停電ではありません。4Cだけが消灯です。「?」と思って中をのぞくと、シーナさんへのお別れの挨拶が今まさに始まろうとしているところでした。そうです、22日は彼女にとって最後のホームルーム。翌日の合唱祭を最後に、この学校を去ります。
生徒が手招きしてくれたので私も教室に入り後ろからその様子を拝見させてもらいました。
「3時間以上かけて選んだプレゼントです」と大きな袋を手渡し。その後シーナさんから挨拶。
「最初は全然日本語しゃべれなかったけどしゃべれるようになった。みんなのおかげです。ありがとう。体育祭も文化祭もがんばったね。明日の合唱祭は優勝しようね」と涙で声を詰まらせながら、立派にスピーチをしてくれました。
思わず泣き出すクラスメートの姿も見受けられました。
4月の来日当初からずっと面倒を見てきた生徒でもあります。挨拶を聞きながらこの10ヶ月間の、あらゆる光景が走馬灯のように過ぎりました。出会った頃は「わたし」「みんな」「行く」「いっしょ」しか分からなかったというのに!たったの10ヶ月で意思疎通に何の問題も無いほど日本語が上達しました。
特に社交的で日本人の友達が多い生徒でもありました。経験のある方ならお分かりでしょうが、本当に心を通わせることのできる外国人の友達を作るのは一概に簡単なこととは言えません。親元から離れ、孤独を感じ、トラブルも多々ありましたが、彼女はそれを乗り切ったのだなあ、その結果これだけの友情が芽生えたのだなあ、と、感動と同時に尊敬の念がつきませんでした。
今日の合唱祭では、最後で最高の思い出を作って欲しいです。
(実は私も教室の後ろで感涙にむせんでいたため、残念ながら今回は写真がありません。カメラを構えるのを忘れていました…)
国際交流部 瀬戸口