20191102 留学成果発表会
11月2日(土)に留学成果発表会が行われました。
日本語発表の部は4名でした。まず、アメリカからの留学生、アビーさんです。
アビーさんが来たカリフォルニア州の紹介をしてくれました。歴史的な建造物のゴールデンゲートブリッジや誰もが知っているディズニーランドについて触れました。また、400万人もの観光客が集まるというヨセミテ国立公園について自身が訪れた経験を交えながら話してくれました。
次はオランダからの留学生、メラニーさんです。本校に来てから2ヶ月がすぎましたが、今の所とても楽しいとのことです。オランダ人は雨でも雪でも自転車に乗ります、とユニークなスライドと共に観客を笑わせてくれました。
また、オランダ人の習慣として4月27日には王様の誕生を祝ってオレンジとブルーの色を身につけるという話もあり、文化の違いを知ることもできました。この時期には様々なお祭りやフリーマーケットも行われるそうです。メラニーさんは今後もっと日本での留学生活を楽しみたいと語っていました。
次にフランスからの留学生、ジュリーさんです。ジュリーさんは日本とフランスの学校生活の対比からスピーチが始まりました。9月から学校が始まることや、授業日は日本よりも少ないが、授業が18時まであることなどに触れました。
また、日本は教員が教室を移動するが、フランスでは毎時間生徒が教室を移動するという違いもありました。そして、学校行事の話から、「フランスには文化祭はないけど、ストライキがあります。」という思わぬ展開に、どっと会場から笑いが起きました。書道部を楽しんでいるが、まだ他の部活にもチャレンジしたいと、今後の志についても聞かせてくれました。
最後にタイからの留学生、トンカーさんです。「タイで人気のスポーツはボクシング・サッカー・バレーボールだが、日本では野球が人気だと思います。」ということで、キャップとユニフォームに着替え始めます。前のホストファミリーが野球好きだから、自分もルールを知るところから始めたようです。ライオンズとロッテの試合を見に行った時の動画を見せてくれました。最後に1月に留学する友人へ、お礼のメッセージを伝えました。「最初は全く話せなかったけどいつも一緒にいて理解してくれてありがとう」と涙々のスピーチに、こちらももらい泣きしそうなほど感謝の気持ちが伝わってきました。
英語の部では、オーストラリア留学1名、アメリカ留学1名、トビタテ!留学JAPANに参加した生徒1名が発表を行いました。
今年7月から9月までの3ヶ月間、オーストラリアのIpswich Girls’ Grammar Schoolに留学した生徒は、留学校の授業では、生徒に多く発言が求められ、苦労したという体験を印象深く語ってくれました。これは単にその生徒の体感ではなく、本校で所属する部活動ECCの研究プロジェクトの一環として、実際に調査した結果に基づいて説明してくれました。「授業中に発言する機会があるか?」というアンケートを現地校で実施したところ、発言する機会があると答えた生徒は100%だったそうです。この事実を知って、留学を検討している後輩たちや、冬期留学に出発するため準備をしている生徒たちは、「留学先の授業では、発言できるように語学力やプレゼンテーションスキルを磨かなければならない」、という意識が芽生えたことと思います。この生徒の発表は、留学前の入念な事前準備の必要性と、現地で授業を受ける時の心構えなど、大切なことを伝えてくれたという点で素晴らしいものでした。
次は、アメリカのPortland Adventist Academyに留学した生徒がその成果を報告してくれました。その生徒は、8月にアメリカに出発してから、10月27日まで留学しており、この発表会の直前に帰国しました。発表会にお越しいただいた方々は、そのフレッシュな留学体験に皆聴き入っていました。その発表の中で特に印象的だったのが、移民問題について授業の中で考えたという体験についてです。留学校で友人や先生に誕生日を祝ってもらうなど、とても良い関係を築くことができたそうですが、友人の一人が抱える問題について気づき意識が変わったというエピソードを語ってくれました。その友人の父親はメキシコからの移民で、メキシコからアメリカに再入国する際に家族で大変な思いをした経験があったそうです。普段は明るい友人が、涙ながらにその問題について発表する姿を目の当たりにして、これまで実感が沸かないような社会問題に対しても、自分や友人とも関係があることだと認識できるようになったそうです。このように、国際社会で起こっている問題に対して、問題意識を持ち、共感できるようになったことが、彼女の留学成果でした。
最後に、トビタテ留学プログラムを活用してフランスに留学した生徒がその成果を発表してくれました。その生徒は、バレエについて学ぶために、トビタテ留学のスポーツ・芸術コースに応募して、フランスのStudio Harmonicに留学しました。約2週間という短い期間の中で、留学を有意義なものにするため、特に積極性を意識したことを語ってくれました。留学前は、学校行事やクラス委員など積極的に立候補することは少なかったそうですが、留学中は語学学校で出会った人やレッスンのコーチなど積極的にコミュニケーションを取ることが重要だと体感し、積極的な姿勢を心がけたそうです。その結果、現地では様々な貴重な経験や交流ができ、発表の中で流暢なフランス語も披露してくれました。たとえ短期間であっても「自分を変えようと一生懸命になれば、大きな変化や成果を生み出すことができる」ということを伝えてくれました。
今回の発表会では、本校への留学生・本校から海外校に留学した生徒一人一人が、それぞれ様々な体験を通して、留学先でしか得られない学びがあったことを発表してくれました。この発表を聴いて感化された次の留学生たちが、それぞれに自分自身の目標を達成してくれることを期待せずにはいられません。
週末の大変お忙しいところ、多くの保護者の方々にお越しいただき、素晴らしい会となりました。生徒たちの発表を見守っていただき、誠にありがとうございました。