2018年1月30日

複眼的思考を持つ

Filed under: 百代の過客 — 仙田 @ 12:10 PM

平成30年1月27日(土)、午前10時から2学年PTA主催の講演会を本校講堂にて行いました。寒い中、多くの保護者の方々に来ていただき、有り難うございました。

「複眼的思考を持つ」という表題で、私の得意な歴史の見方・考え方を切り口に100分ほど話をいたしました。切り口としては、終業式や朝礼でも生徒に話した浅草寺や白銀比を取り上げると共に、実際に京都・奈良の歴史を多面的にみることを保護者の皆さんと考えてみました。

後半は、「何故、このような複眼的な思考力が必要か?」の答えとなる、今後の教育の変化についての話をしました。

皆さんもご存じのように、現在の中学3年生以下はセンター試験ではなく、新たに始まる新共通テストが対象となります。これは、試験制度が変わるのではなく、教育の方向性が変わるからです。

この方向性の変化について、私は「探求ではなく、探究する力」「ポートフォリオとエビデンス」「スピーキングとライティング」の3つを切り口として話をしました。

これからは、多面的な思考力で物事の本質を深く掘り下げる探究心が求められます。それには「複眼を持つ」事が重要です。そして、その成果については、客観的に可視化できるエビデンスが必要となります。そのうえ、そこまでのプロセスも求められます。そのためにも、成果を蓄積していくポートフォリオの形式を学校現場にも入れていきたいと考えています。

そして、英語重視が一層強まり、4技能を伸ばす教育実践が以前にも増して重要視されます。3年の年度末に行っているニュージーランド修学旅行は、それに対する効果的な取組です。学校としてもこの修学旅行の前後に新たな英語の取組を入れ、より系統化された英語教育を推進していきたいと思っています。2年生の保護者の方には、特にスピーキング力を伸ばす修学旅行になるよう、今後も効果的な取組を随時取り入れていくことを伝えて終わりとしました。お嬢様達の今後について、参考になれば幸いです。有り難うございました。