2017年11月14日

読書の秋

Filed under: 百代の過客 — 仙田 @ 2:14 PM

毎朝、図書委員が玄関で私や理事長の横に立って「読書週間」の案内をしてくれています。「読書週間」も、愈々明日までとなってしまいました。読書の秋です。皆さんも図書室に行って、一杯本を借りてみませんか。

私は今読みたい本があります。それは、中公新書の新刊で、瀧浪貞子氏の「光明皇后」です。光明皇后は、奈良時代に権勢を誇り、仏教政治を展開した聖武天皇のお后です。皇后は藤原不比等の子であり、長屋王の変後に皇后に就き、その後の多くの政争に巻き込まれることとなります。

その皇后が聖武天皇の没後、天皇の遺品等を正倉院宝庫に納めます。それらの宝物はシルクロードの影響が色濃い物が多く、現代の私達も毎秋奈良国立博物館による「正倉院展」で観ることが出来ます。私は「正倉院展」に良く行くこともあり、これらの宝物を今に伝えた「天平のヒロイン」光明皇后の生涯をより深く知りたいと思ったからです。

また、本校の図書室だけでなく、自宅近くの図書館にも行ってみてください。11月5日(日)、私は都立多摩図書館主催の史跡散歩「多摩を歩く」の講師として、玉川上水を巡りました。江戸の人達は、数々の苦労を乗り越えながら、約43キロに及ぶ上水をたった8ヶ月で完成させたのです。参加者の人たちの中には、上水を説明を聞きながら実際に歩くと、開削担当者の玉川兄弟、小金井桜を植樹した川崎平右衛門定則、野火止用水への分水を実現した松平伊豆守信綱などを知りたくなったという声が聞かれました。そして、そのために図書館を活用するとも話していました。皆さんもipadでググるだけでなく、図書館に行って調べることもお勧めします。

最後に、このイベントに参加してくれた、5年生の小峰さんのお父様と「小平ふるさと村」で撮った写真を載せさせてもらいます。良い本との出会いが人を成長させますので、宝物の本が見つかることを期待します。