2011/7/8 金曜日

特別講演!!

カテゴリー: お知らせ — tosho @ 14:19:32

本日から夏休み特別貸出がスタートしました!!

《貸出冊数》 6冊(通常+2)

《返却日》  9月1日(始業式)

時間がたっぷりある夏休みを使って、ぜひたくさんの本に出会ってください。図書室内の紹介コーナーも要チェックです。

********************** 

さて、終業式にはノーベル平和賞を受賞されたムハマド・ユヌス氏の講演会があります。

校長日記にも説明がありますが、図書室からはグラミン銀行の特徴の1つ、「女性への融資」という点を少し詳しくお伝えします。

「八〇〇万人の借り手のうち、実に九七パーセントが女性だ。銀行を設立して間もなく、私たちは女性への融資を重視することに決めた。というのも、当時の銀行は、高所得であっても女性には貸付を行っていなかったため、当初はそれに抗議する目的があった。(中略)しかし、しばらく業務を続けるうちに、男性の借り手よりも女性の借り手の方が家庭にはるかに大きな利益をもたらすことに気づいた。女性の収入は真っ先に子どもの利益につながるし、女性の方が貧困から抜け出す意欲が強い。バングラデシュの農村部の女性に融資することは、社会全体の貧困と闘う何よりの方法だと気づいたのだ。」

『ソーシャル・ビジネス革命』(※書誌は下記参照)の一節です。

具体的な話としては、融資を子どもへの教育に当てること。「社会全体の貧困と闘う」というのは、子どもが高等教育を受け新しい世代となり、貧困の連鎖という歴史を打破する、という意味です。

女性の持つ力を信じ、支援してきたグラミン銀行。本校のミッションと重なりますね。

図書室に入っている関連書籍は全部で6冊。

  

『ムハマド・ユヌス自伝 貧困なき世界をめざす銀行家』(289/Y/早川書房 1998年)

…ムハマド・ユヌス氏とグラミン銀行の足跡を知ることができます。

『貧困のない世界を創る ソーシャル・ビジネスと新しい資本主義』(335/Y/早川書房 2008年)

『ソーシャル・ビジネス革命 世界の課題を解決する新たな経済システム』(335/Y/早川書房 2012年)

…経済的な持続性を持ちつつ「損失ゼロ、配当ゼロ」で運営されるソーシャル・システムについて、その構想と実践を知ることができます。

以下3冊は、単著ではありません。ユヌス氏の文章タイトルをお知らせします(全て第3章…偶然!)。

『これから資本主義はどう変わるのか 17人の賢人が語る新たな文明のビジョン』(332/G/英治出版 2010年)

…第3章 『貧困と闘う資本主義-ソーシャル・ビジネスが経済を変える』

『ともに生きる 賀川豊彦100年記念事業の奇跡 Think Kagawa』(289/K/賀川豊彦・松沢資料館 2010年)

…第3章 続けられる実践 『グラミン銀行とソーシャルビジネス』

『尊厳とは何か グローバル化と人類の共生』(316/D/新教出版社 2009年)

…第3章 尊厳と人間性と人権―「グラミン生協」と村の女性たち」』

  

これらの本は、現在カウンターに展示しています。

p1010605.jpg

全て1冊ずつしかないので、講演会の日まで図書室内での閲覧のみとします。

参加予定の皆さんは事前に調べにきてください。

ノーベル賞受賞者から直接お話を伺えるこのチャンス、大事にしてくださいね。

図書室 斉藤